2006年2月アーカイブ

イラク人ジャーナリスト、イサーム・ラシードから写真とレポートが届いた。劣化ウラン弾によると思われる皮膚がんの子どもの写真だ。彼のレポートをまず紹介したい。

私の友人たちへ
私はイサム・ラシード、イラクのジャーナリストである。私のスコットランドからの友人、ロリィー・マクエウァンは、いつも劣化ウラン弾のことを聞きたがる。ちょうど、日本の友人たちと同じように。
いまや、劣化ウラン弾の被害者にインタビューするために病院を訪問するのが非常に難しくなっている。またイラク人医師もその被害を語ることが難しくなっている。アメリカ占領軍とイラク政府がその被害を隠そうとしているし、医師たちに語らせないようにしているのだ。だからイラクにいるジャーナリストは、病院よりも家庭で劣化ウラン被害者を探さねばならない。
この少女はイサーラ・バシム・モハンメドといって、3歳である。彼女は父母、上の姉と一緒にバグダッドから東へ15キロのアルフセイニーヤという貧しい町に住んでいる。この地区にはイラク軍の大きなキャンプがある。
イサーラの写真を見てほしい。2002年生まれの彼女がいかに問題を持って誕生したか、家族はこの子の治療のために多くのお金を費やした。ドイツの人道支援組織が治療のためにドイツへ連れて行ってくれたが、それでもまだ彼女には他の手術や治療が必要で、十分に治癒してはいないのだ。
誰かがイサーラの顔に触れると、その皮膚からすぐに出血が始まり、それは今も続いている。そして大きな問題は、イサーラが「お母さん、私の顔はどうして変なの?お姉ちゃんとどうして違うの?」とたずね始めていることだ。その質問を耳にするたび、母はどう答えていいのか分からず、何もしてやることができないので、泣き続けるしかないのだ。
そして母は私に頼むのだ。この子に十分な治療を受けさせてやってください。そして援助を。貧しい家庭なので食べるものにも事欠く状態なのです、と。
母親をインタビューしている間、彼女は泣き続けていた。誰かこの無実の母を救ってくれる人が現れないかと、私は悲しい気持ちで一杯だった。
これら不幸のすべての原因は戦争である。私は平和しか解決方法がないこと、私たちがいつかきっとすべての武器を、特に(劣化ウラン弾のような)破壊兵器を、破壊するときがくることを信じている。

「お母さん、どうして私の顔はお姉ちゃんと違うの?」とイサーラは母親に尋ねては母を泣かせているらしい。おそらくイラクの中にいる限り、この少女は助からないだろう。モハマド君については、アンマンでの治療が功を奏し、安定してきたとのこと。彼については日本から治療費を送金していくことにして、このイサーラちゃんを来日させることはできないだろうか?