モハマド君とイスラーちゃんの近況
このブログでしばしば取り上げてきたモハマド君とイスラーちゃんであるが、その現状については明暗が分かれてしまった。モハマド君は、キングフセインがんセンターの治療が功を奏し、危機的状況を乗り越え、「安定期」に入ったようだ。抗がん剤の副作用などで緊急入院することもあるが、このペースでいけば健康を取り戻すことができそうだ。さすがに13歳にもなれば体力もついているのだろう。白血病は、基本的には治癒する病気なのだ。
一方イスラーちゃんの方は、がんセンターに入院するどころか、治療すらできずにイラクに帰ってしまった。イスラーちゃんの顔面にできた腫瘍を取り除くために、麻酔をしなければならないが、その麻酔が注射ではなくて、酸素マスクのように彼女の口から吸入させる方法をとらねばならない。しかし顔面およびのどの部分が腫れ上がっているので、口腔からの吸入もできず、結局麻酔ができないため手術ができないという事態のようだ。
それでもヨルダン・アンマンに滞在して、治療のチャンスをうかがうべきだったと思うが、「日本で治療できないのならイラクに帰る」と、両親はさっさとイラクに帰ってしまったようだ。
「もう少し粘り強くアンマンでチャンスを待ってほしかった」と思う。今のバグダッドではまったく治療不可能であるし、厳しい夏を電気状態の悪いバグダッドで過ごすより、アンマンで過ごすほうがイスラーちゃんのためになると思うのだが…。
確かにイスラーちゃんだけを救出することができても、イラクが抱えている問題を解決したことにはならない。4歳児にとって言葉がまったく通じない日本よりも、同じアラビア語圏のアンマンのほうが治療に適していると判断し、今回は来日してもらわなかったのであるが、両親の本音は「何が何でも日本で治療してほしい」ということだったようだ。
日本の病院が受け入れてくれるか、という問題もあった。日本ではただでさえ小児科医が不足し、手一杯の状態。あらためて支援の難しさを感じる。
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