イラクに入国しました

3月12日午前10時、無事イラク北部スレイマニア市への入国に成功。スレイマニアもバグダッドなどからの難民が流入していて、人口過密になり市内各地で交通渋滞を起こしている。わずか2日前の3月10日、スレイマニア中心部の高級ホテル「スレイマニア・パレス」に自爆テロ車が突っ込み、1人死亡、28人が重軽傷を負う事件があった。このホテルは日本からのマスコミ関係者も宿泊するホテルで、1階のレストランで東京新聞の記者さんと飲んだ夜を思い出す。この事件の詳細は後日に譲るとして、本日は、3月9日に行ったアンマンでの難民聞き取り調査について、簡単に触れてみたい。

私たち中東学習ツアーの一行はアンマンの下町、古ぼけたアパートの一室を訪ねた。ハーシムさん一家がひっそりと暮らす6畳ほどの部屋に、フセイン君(8ヶ月)が母に抱きかかえられていた。
8ヶ月だから、当然オムツをしている。しかし、おそらくフセイン君はずっとこのままオムツを続けなければならない。彼には本来あるべきもの、つまりペニスを持たずに生まれてきたのだ。
母親が紙オムツをはずす。小さな睾丸はついているが、あるべきものがそこにない。小さな穴が開いていて、そこからポタリ、ポタリとおしっこが漏れ出している。
「先天的な遺伝子異常でしょう。この子が成長してから、周囲の皮膚や筋肉を使って『人口ペニス』を形成しなければ、この子は一生オムツをしなければなりませんね」とは同行のN医師。
フセイン君はイラクのサマワ生まれ。自衛隊基地からわずか2キロの地点で生まれた。イラクが内戦状態になり、比較的安全だったサマワも危なくなったので、アンマンに逃げてきた。
サマワは劣化ウラン弾が大量に使われた地域の一つ。ハーシムさんの家系にも、妻の家系にも、フセイン君のような、先天的に障害を持った子どもは生まれていない。「劣化ウラン弾の影響だと思う」。ハーシムさんは静かに語る。自衛隊員は本当に大丈夫なのだろうか?
「自衛隊員は、自分や家族が病気になると、自衛隊の病院に入院するのです。だから内部で何が起こっているのかわかりません。政府はもっと情報を公開するべきです」とN医師の補足説明。
背筋が凍りつく人も多いのではないだろうか?
サマワに派兵される自衛隊員には、「今後3年間は子どもを作らないように」という指令が出たという噂もある。
日本政府が、もし劣化ウラン弾の情報を隠したまま、自衛隊員をサマワに派兵したとすれば、これは「説明義務違反」、いや人の命にかかわる、「犯罪行為」ではないのか。おそらく政府は、「劣化ウラン弾と健康との因果関係は証明されていない」と逃げるのだろう。アメリカでは帰国米兵たちが、「何も知らされずに劣化ウランを吸い込んで、がんなどの病気になった」と政府を訴えている。日本もそうなるのだろうか?

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このページは、nishitaniが2008年3月13日 06:11に書いたブログ記事です。

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