援助物資の配布、無事終了
本日は10月9日、二女宝の命日である。宝が生きてくれていれば満二歳。カラア避難民キャンプには、宝と同じ年頃の子どもたちがたくさん住んでいる。
昨日仕入れた毛布とウォーターボックスを2台のトラックで運ぶ。午前10時カラア避難民キャンプに到着。
「日本から援助物資が届く」というニュースはあっという間に広がっており、トラックを待つ人で一杯。地元のテレビ局も取材にやってきている。
毛布とウォーターボックスを満杯にしたトラックの周りを、避難民たちは固唾を呑んで取り囲む。
「モハマド・アウドッラー!」。避難民リストに従い、一家族ずつ名前を読み上げる。名前を呼ばれた家族が、それぞれ毛布とウォーターボックスを手にしてテントへと戻っていく。スレイマニアはこれからどんどん寒くなっていく。風邪をひかずにこの冬を乗り越えてほしい。
次々と名前が読み上げられ、避難民たちが毛布を手にして帰っていく。リストに載っているすべての人の名前が読み上げられてからも、「俺はまだもらっていない」と訴える家族。
新しく逃げてきて、まだリストに載っていない家族なのか、それとも「毛布がもらえる」と聞きつけて、やって来た「不心得者」なのかが、判然としない。通訳のファラドーンが、不満を口にした人の名前をリストに書き加えていく。後で協議して毛布を手渡すかどうかを決めるという。
そんな騒動を見ていた人々の中に「毛布もいいけれど、金をくれ」と言い出す人が現れた。「お前の家族にだけ金を渡すわけには行かないだろう」と諭すが、「俺の家族は11人もいる。金が必要だ」と必死に訴える男性。
そうなのだ、この避難民キャンプにはほとんど何の援助も届いていないので、毛布とウォーターボックスだけでは足らないものが一杯。国連も赤十字も入ってこない中で、生活そのものが成り立っていかないのだ。
問題は山積みされているが、とにかく第一歩、「安全に冬を越す」ことが最優先課題である。バグダッドが安全な都市になって、このキャンプの人々が故郷に戻れる日が来るまで、援助を続けることができれば、と願う。
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