100万回謝られても…

ザイナブさん ブログ用.jpg 2月24日、今日はカラア避難民キャンプと、KORD(コード)というクルド人が運営するNGOを訪問した。カラア避難民キャンプは、やはり多数の避難民がテント生活を続けていた。

とある家族のテントに入って、「バグダッドには帰らないのか?」と尋ねたが、「まだまだバグダッドは恐ろしい。俺はシーアの民兵に襲われたんだ」。自らの恐怖体験を克服できず、何らかのトラウマになっているのかもしれない。しかしこのテント生活を始めてすでに4年が経過している。仮設住宅でも建ててあげないと、子どもたちの健康が心配だ。
昨年10月9日に毛布とクーラーボックスを配布したが、各家庭(各テント?)に、毛布とクーラーボックスがちゃんと残っていて、利用してくれているのが嬉しかった。


続いてKORDについて。ここは戦争などによって障害を負った人々のためのリハビリテーションセンターである。地雷や空爆で手足を失った人が、義足を求めてきたり、義足のある人は歩行練習を行ったりしているところである。

その中の一人、ザイナブさん(20歳)。美しい娘さんが、呆然と座っている。2003年12月、バグダッドの自宅が米軍に空爆された。「なぜ米軍があなたの家を?」「ミスミサイル」。つまり誤爆だ。テロリストの家と間違えて撃ってきたという。天井の下敷きになって両足を失う。母と叔母を亡くし、彼女は障害を負った。バグダッドでは満足な治療ができないので、意を決してスレイマニアまでやってきたのだ。

「将来はテニスプレイヤーになりたい、と言ってます」とは付き添いの兄。パラリンピックを見て、車椅子のテニスプレイヤーになりたいという。
「ソーリーレターが来ただけだ」。兄によると、米軍から「間違えました」と一通の手紙が来ただけ。「ごめん」と何万回謝られても、両足は戻らない。
インタビュー中、美しいザイナブさんは終始うつむき加減で、途中から自分では回答しなくなった。夢を持ち続けてリハビリに励んでいければいいのだが。


トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 100万回謝られても…

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.nowiraq.com/mt/mt-tb.cgi/217

コメントする

このブログ記事について

このページは、nishitaniが2009年2月24日 22:48に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ハムダニーヤから無事スレイマニアへ」です。

次のブログ記事は「そして彼は動けなくなった」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.01