バーミヤンに到着
6月16日(火)、カブールよりバーミヤンへ飛ぶ。午前11時半、国連機が離陸。乗客は国連職員と私のような「どこぞの馬の骨ジャーナリスト」で合計15人ほど。
カブール~バーミヤンはわずか30分と聞いていたので、機内ですぐに撮影の準備。バーミヤンに着陸するところをビデオカメラに収めるためだ。
離陸して30分、ヒンズークシュ山脈を越える。山頂には雪、ほとんど木が生えていない山肌に枯れ谷が峡谷を作っている。
行けども行けども同じ景色。やがて1時間経過。まだ着かない。「おかしいな、こんなに遠かった?」と感じ始めた頃、やがて機体は着陸態勢に入り、無事外の景色をカメラに収める。
着陸したが、何かおかしい。何人かは降りていったのだが、何人かは機内に残る。スチュワーデスに「ここ、バーミヤンでしょ?」と尋ねると、「ヘラートよ」。
ヘラートとはイラン国境に近いアフガン第3の都市。長い距離を飛んでいたはずだ。国連機はものすごい遠回りをして、バーミヤンにいくのだ。
気を取り直して(気を取り直しているのは私だけだが)ヘラートからバーミヤンを目指す。約1時間半のフライトで、ようやくバーミヤンに到着。
空港とは名ばかりの、何もない広場。滑走路は「地道」である。国連機といっても小さなプロペラ機であるが、このような悪路を無事着陸してくれる「けなげなヤツ」だ。
「空港」で、MACCA(アフガン・国連地雷撤去センター)のスタッフが待ってくれている。
車に乗ってしばらく行くと、「おーっ!バーミヤンや!」と思わず叫び声。
正確に言うと「バーミヤンの大仏跡」であるが、私にとっては、あのタリバンに破壊された大仏像が、「バーミヤンそのもの」なので、「バーミヤンや!」と叫んでしまったのである。
これだけ巨大な仏像を、3千年ほど前に作ったというのだから、にわかには信じがたい。西遊記でおなじみの三蔵法師がこの大仏を紹介して世界に知られるところとなった。
孫悟空や沙悟浄、猪八戒が出てきそうなロケーション。
大仏は2体あって、西大仏(ビッグブッダ)と東大仏(スモールブッダ)の間にも様々な仏像が彫られていたのだが、全てタリバンが破壊してしまった。
夕日に沈む大仏跡が美しい。アフガンの空はどこまでも青いので、その青がオレンジに変わり、「ブッダたち」が漆黒の闇へと消えていく。カンボジアのアンコールワットを見たとき以来の感動。
素晴らしい遺跡に囲まれた「世界の宝物」とでもいうべきバーミヤンだが、周囲は地雷原なのだ。明日は、その地雷撤去活動を取材する。
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