カンダハールにて その3

日本の看護師さんと ブログ用.jpg 写真はカンダハールの国際赤十字宿舎で撮影。彼女たちはもう一ヶ月以上、ここで医療支援している。今アフガンに必要なのは給油ではなく、このような民生支援だ。


ミルワイズ病院を取材中、驚くべき事実と遭遇した。なんと看護師の1人が日本人だったのだ。この病院は中国が建てて、アフガン政府が運営しているのだが、国際赤十字が全面支援している。その赤十字の派遣看護師として3名の日本人がここで医療活動に従事している。

3人のリーダー格の伊藤さんは名古屋から来ている。9月上旬にここカンダハールにやってきた。彼女はクンドゥズ、タロカンといったアフガン北部で同じような活動経験があり、カンダハールは3番目の勤務地。恐怖心に打ち勝って、ここで人命を救っている。彼女たちは赤十字のコンパウンドで暮らしていて、病院と宿舎を往復する毎日。アフガンで最も治安の悪い都市の一つカンダハールで、立派な人道支援、民生支援が成立している。

インド洋で米軍に給油することは、間接的な空爆支援であり、殺人加担である。オイルがなければ戦闘機は飛ばない。戦闘機が飛ばなければ空爆もない。
給油を続けるのは「通り魔に刃物を手渡している」のと同じだ。実際米軍の空爆は「通り魔」そのものである。村にタリバンがいるという情報があれば、村ごと焼いてしまい、そして逃げ去っていく。

つまり給油を続けるということは「加害者であり続ける」ということなのだ。では何ができるのか?

その答えは彼女たちが出しているのではないだろうか?軍隊に援助するのではなく、人々に援助するのだ。
「危険地域には自衛隊が行くべきではないのか」。おそらくこのような意見を持つ人がいるだろう。しかし現地で感じるのは、「自衛隊が行けば余計に危険」ということ。タリバンは間違いなく「米軍への協力者」を狙っている。もし自衛隊が行けば、サマワの二の舞になるだろう。「基地から一歩も外へ出れない」自衛隊が、どんな援助ができるというのだ。
彼女たち3人も赤十字の宿舎と病院を往復する毎日で、決して街には出ない。しかし病院での支援はずっと継続できている。

岡田外相がアフガンに来て、これから日本としてどんな支援ができるのか、議論が始まるだろう。ここカンダハールではJICAの援助で看護師養成学校ができている。市内の女子高も日本の援助で完成した。バーミヤンの地雷撤去は日本が一番予算を拠出している。

給油以外の方法で、日本はこれまで平和的に貢献してきた。何も難しいことはない。これまでどおりやればいいのだ。

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このページは、nishitaniが2009年10月16日 21:41に書いたブログ記事です。

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