2010年8月アーカイブ

今年も北イラクのスレイマニア市から、イラク人が日本にやってきたいとの申し出があった。彼らは8月6日のヒロシマを訪れるため、毎年数人で訪日している。日本へのビザは私が段取りして日本大使館に申請するのだが、今年はビザ申請に手間取っている。

イラク人の日本へのビザは、在ヨルダン日本大使館が発行することになっている。しかし多くのイラク人はヨルダンを訪問できない。ヨルダン政府が国境でイラク人のヨルダン入国を拒否しているためである。
ゆえに昨年から在レバノン日本大使館でお願いしているのだが、レバノンはあくまで例外的にビザ発給をするといる取り決めのようで、今年は書類(ヨルダン政府発行の『入国拒否』経過報告書のようなもの)が不足しており、レバノンでは無理だった。

で、本日は既に8月3日。おそらく6日までにビザは出ないので、彼らは日本の平和式典に参列できないだろう。もちろん彼らにも問題がある。ヨルダンのしかるべき部署に行き、「イラク人はヨルダンに入れません」という公式な書類をとるべきであった。
しかしそのような書類をとるためだけに、イラク・ヨルダン国境まで行かねばならないとしたら、かなり酷な話である。またしかるべき部署がスレイマニア市にあるとは思えない。そのためだけにバグダッドまで行かねばならないとしたら、それもきわめて不親切な話だ。

この話は逆もまた不当である。私たち日本人がイラクビザをとるためには、東京のイラク大使館に行かねばならないが、まずフリーランスのジャーナリストには出ない。外務省がイラク大使館と連絡を取っており、ビザ発給を差し止めているようなのだ。

結果、イラクと日本の人的な交流はきわめて難しくなっている。その間にも中国やトルコ、ドイツなどは、せっせとイラク政府と交流し、油田開発などの交渉を進めている。もうそろそろ、ビザなどの条件を緩和し、イラクと日本の交流を大いに進める時が来ているはずだ。広島へのイラク人訪問は、イラク国内のクルド自治政府などへ、よい宣伝になるのになぁ。