トリポリ3日目

トリポリのシリア通り。10日前にここで大規模な戦闘があった。スナイパーはこの穴から山側の住民を狙った。


9月7日、トリポリ3日目は市内の「シリア通り」へ。前回も触れたが、この通りを挟んで山側がアサド政権支持、つまりイスラム教アラウィー派の居住区で、海側が反アサドのスンニ派居住区。シリア内戦激化に比例するように、この地区でも住民の対立が激化。10日前にも派手な戦闘があって、6人が殺され、180人以上が傷ついた。
シリア通りに面するビルに新しい無数の銃痕が刻まれている。トリポリは1980年代からずっと内戦継続中なのだ。
前回はこのシリア通りで、秘密警察に捕まっているので、カメラを回すときは、まず周囲を見渡してから。制服を着ているレバノン軍よりも私服の秘密警察の方が強敵である。
「撮ってもいいか?」ムスタファにジェスチャーで確認。「ラー、ラー」(ダメダメ)ムスタファが首を振る。そんな状況の中で、何とか「激戦地」をカメラに収める。
土のうが積んである(写真)。山側から撃ってきたので、こちら側から反撃した。山側(アサド支持派)にはヒズボラから最新兵器が入っているので、機関銃だけでなく、RPGロケット弾はもちろん、最新式の地対地ミサイルまで撃ってきたという。戦車も射抜く地対地ミサイルがビルに当たれば、当然ビルは粉々につぶれてしまう。180人以上が負傷したというが、強力ミサイルが飛んでくるのだから、それくらいは負傷するだろう。破壊されたビルを撮影。海側(反アサド派)にも大量の機関銃が流れ込んでいて、彼らが狂ったように撃ちまくる映像も見せてもらった。「アラブの春」は別名「フェイスブック革命」と呼ばれるが、最前線で撃ち合う様子も携帯で撮影できるし、YOU TUBEにその映像が流されるので「何が起こったか」がリアルな映像で分かってしまう。
この町では、同じレバノン人が、隣国シリアの内戦の影響を受けて、互いに殺し合っている。裏でほくそ笑んでいるのは、武器商人たちだろう。RPGロケット弾って一発いくらするのかな?
さて、内戦に巻き込まれる町トリポリとも明日でお別れだ。明日は病院を取材した後、大急ぎでイスタンブールまで飛ぶ。なので、ブログ更新は明後日になるかもしれない。トルコはイスラムだが酒に寛容な国。レバノンを去るのは少し残念だが、はやくトルコに行きたい気もする。

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このページは、nishitaniが2012年9月 7日 22:57に書いたブログ記事です。

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