カブール2日目 赤十字で57名の子どもたちと出会う

こちらの通信事情が悪いため、写真は後ほどアップします。


8月13日(火)、カブールの旧市街をカブール川にそって車で10分も走ると、アフガニスタン赤十字事務所がある。中に入ると、大勢の子どもと地元テレビ局のカメラ。その子どもをよく見ると、両手がなかったり、首が異常に膨らんでいたり、足がぐにゃっと曲がっていたり…。
ここに集まった子どもたち57人は、明日の朝一番の飛行機でドイツに飛んでいく。アフガンでは治療できないので、ドイツの「平和村」が、この子どもたちを治療する予定だ。「平和村」は、毎年アフガンにやって来て、ドイツで治療してアフガンに送り返している。今年は500〜600人くらいのアフガン児童が治療を求めていたが、その中からドイツに連れていく子ども57人を2か月かけてセレクトし、いよいよ明日、その飛行機が飛ぶのだ。
顔面やけどの子どもがいる。1歳の時に釜に落ちた。釜の中で、両手で身体を支えて踏ん張ったので、やけどの指がくっついてグーの形のまま動かない。
激戦地ガズニの出身で9歳。小さい頃はこの顔が原因でいじめられたが、今はイジメもなくなって学校に通うことができている。ペンを持たせて自分の名前を書いてもらった。タハーラ。消えそうな声で自分の名前をつぶやく。
ドイツでくっついた指を切り離し、両手が少しでも復活すればいいのだが。
10歳のズベイル・アハマド君は、2年前ジャララバードの自宅から学校に向かっていた。道にペンが落ちていた。正確にはペンの形をしたもので、拾ってみると重かった。「何だろうこれは?」。好奇心おう盛な少年は、ペンの先を口に挟んで、キャップをこじ開けようとした。
閃光が走り、気を失った。ペンのようなものはクラスター爆弾だった。
この2年間で彼はドイツに2回運び込まれ、今回が3度目だ。ドイツ語も少々話せるようになった。「ペンのようなクラスター爆弾」は、タリバンは持っていないだろう。米軍が投下した可能性が高い。
グル・アフシャーンさんは12歳か13歳だ。アフガンの田舎では出生届など出すような習慣はないので、自分の年齢が分からない人が多い。アフシャーンさんは先天的な膀胱傷害で、実はおしっこが垂れ流しの状態なのだ。近づいてインタビューすると、プンとアンモニアの臭い。中学生になってもおしめを離すことができない。実はイラクでもこの症状の子どもを多数見たことがある。「劣化ウラン弾だよ」。通訳のサバウーンがつぶやく。アフガン美人のアフシャーンさんは、これからいわゆる「お年頃」を迎えていく。恋もするだろうし、結婚生活も夢見るかもしれない。ドイツでの治療が成功することを祈る。
アシナーちゃん(10)は、4か月前に親族の結婚式に招待されて、母と一緒にカンダハルの道路を歩いていた。突然、閃光が走り、身体ごと吹き飛ばされた。カンダハルでは、頻繁に国道を通行する米軍を狙って、タリバンが路肩爆弾を仕掛けている。そのうちの一発が、母子が通行中に何らかの理由で爆発してしまったのだ。母は即死、アシナーちゃんは両足に重症を負った。カンダハル病院では、治療不可能。寝たきりのアシナーちゃんがドイツで歩けるまで回復してほしい。ドイツでは約6か月入院する予定なので、手術が成功して、リハビリをがんばれば、また学校に行けるようになるかもしれない。おそらく激戦地カンダハルやヘルマンドでは、アシナーちゃんのような子どもがたくさんいて、ひっそりと暮らしている。アシナーちゃんは、そんな子どもたちの希望になればいいと思う。ドイツまで8時間程度のフライト。がんばれ!

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このページは、nishitaniが2013年8月13日 20:49に書いたブログ記事です。

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