元気になってアフガンへ帰る子どもを見送る

アゼフ君と矢倉医師 ブログ.jpg アゼフ君の腕が伸びていることにビックリ。今後手術とリハビリを重ねて、1人で物がつかめるようになるだろう。

8月23日、いよいよカブールへの帰還便が飛ぶ。故郷に帰れる子と帰れない子の運命が分かれる。帰還できる子の名前が読み上げられると、わっと泣き出す子ども、両手を突き上げてガッツポーズをする子ども、それぞれ悲喜こもごもである。
アゼフ君は帰れない子の1人だ。カブール郊外の自宅で、凧揚げをして遊んでいたら、凧が電線に絡んでしまった。それを取ろうとして電線に手をかけた途端…。電流が両腕を突き抜け、失神した。彼の両手はほぼ付け根から奪われて、顔面に大やけどを負った。
昨年、カブールで出会ったときは、暗い表情でずっと下を向いていた。何を聞いても、ぼそぼそと小さな声で答えるのみだった。
ドイツ平和村に来て、長期の入院生活で、少しずつ、彼は変わってきた。まず、両腕の骨を伸ばす手術をして、付け根まで切断された腕が、15センチくらいまで伸びてきたのだ。顔面のやけどもかなり回復して、今は痛みも消えたという。
今後、この少しだけ伸びてきた上腕に、義手をつけて物がつかめるようになるまでリハビリをする。前腕からの切断だと、骨が2本に分かれているので、義手をつけた後の細かい作業が可能。彼の場合、骨が一本の上腕で切断しているので、義手をつけたとしても、義手と顔面で物を挟むことしかできない。しかしそうなれば、自分でやれることが飛躍的に増えていく。
食事の時、彼は隣に座った子どもから、ご飯やおかずを口に運んでもらっている。今は介助が必要だが、今後は食事や排泄などが、自分でできるようになるまで再手術とリハビリをがんばる決意を示してくれた。
帰還する子どもを見送る子ども ブログ.jpg
午後3時半、帰還する78名の子がバスに乗り込む。「ナ、ハウゼ」(家に帰ろう)の大合唱。平和村に残るアフガンやアンゴラの子どもが、一生懸命手を振っている。
クラクションを大きくならして、バスが出発。明日の朝、彼らは両親や兄弟、友人と再会する。大きく、たくましくなった彼らを見て、親族は喜びの涙を流すことだろう。逆境を耐え抜いて、笑顔になって帰っていく彼らから勇気と希望をもらった。日本に帰国したら、さっそく映像編集にあたることにしよう。


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このページは、nishitaniが2014年8月24日 18:03に書いたブログ記事です。

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