イブラヒムとムスリムベック

イブラヒム 診察中 ブログ用.jpg イブラヒム カッコ良くなった ブログ用.jpg ムスリムベック君ブログ用.jpg

8月20日、今日は平和村に昨晩やって来た53名の子どもたち(残り33名はドイツの病院へ入院)の診察がある。
日本からやって来た矢倉医師とドイツ人のベッカー医師、そして看護師数名で、幼児棟、男子、女子棟を診て回る。
男子棟にウズベキスタンからやって来たムスリムベック君(10)がいる。顔面にひどいケロイド。両手の甲にも同じようなケロイドが。ガス爆発で大やけどをしたのだ。他にもウズベキスタンからやけどの子どもが多数やって来ている。アフガン、タジクもそうだが、安全装置のついていない調理器具で生活しているし、地面に穴を掘ってパン焼き釜を作り、そこで調理するので、どうしてもプロパンガスの爆発、パン焼き釜に落ちる、ヤカンをひっくり返して熱湯を浴びる…、という事故が後を絶たない。カブールの子ども病院にはやけど治療専用の病棟まである。
「顔面と両手を大やけどしたので、長い時間をかけてケロイドになったのです。ケロイドが手の皮膚を引っ張るので、指が外側へ反り返ってしまい、両手を握りしめることができません。手術でケロイドを取り除いて、お腹や足の皮膚を移植することになりますね」。矢倉医師の診断を聞きながら、筆舌に尽くしがたい痛みだったんだろうな、と想像する。
今回の援助飛行はムスリムベッカー君のようなやけど受賞患者が多かった。昨年、そのやけどで平和村にやって来たイブラヒム君と再会。1年前はやけどのケロイドで、首と肩がくっついて、顔を正面に向けることができなかった。手術で癒合した皮膚を切り離し、お腹の皮膚を顔に移植して、かなりの男前になっている。
「イブラヒム、かっこええな!女の子にもてるで!」。周囲からの声に少しはにかむ。
ドイツの直射日光に当たって、ケロイドが痛むのか、それともお母さんが恋しくなったのか、ムスリムベック君が泣き始める。彼の泣き声が響くと、同宿の子どもも泣き始める。来年は、きっと笑顔になっているだろう。

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このページは、nishitaniが2015年8月23日 20:40に書いたブログ記事です。

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