この国の劣化 (アベとトランプとエルドアン)

元外務省の天木直人さんが指摘されているが、今回のトランプ訪日は「異常で、日本の主権を蹂躙するような」形で始まったということである。羽田ではなく横田基地にやって来たということは、日本の玄関は在日米軍基地だった、ということ。他の国のトップは羽田か成田からやってくる。つまり、日米安保と地位協定が上にあり、日本はアメリカの属国であるという意思表示になる。
以下天木氏のコメント。
「私が言いたかった事は、日米安保条約と、その具体的取り決めである日米地位協定が治外法権的な不平等条約である事は、日本の外務省も米国の国務省も知っている。だからこそ、これまでの現職米国大統領の来日に際しては、日米外交当局はことさら配慮して、横田基地ではなく羽田空港に降り立つことに気を使って来た。ところが、トランプと安倍首相の間には、その配慮がなかったということだ。
日本占領を当たり前のように考えている米国軍幹部とそれに従うトランプが、日本の国民感情を逆なでする誤りをおかそうとしたのに対して、トランプの機嫌を損ねたくなかった安倍首相が、その誤りを容認し、日本の主権侵害を公然と認める愚を犯した結果、はじめて現職米大統領が横田基地に降り立ち、そのままゴルフ場に直行するという前代未聞の事が起きたのだ。 その一部始終をNHKは何の問題意識もなく、公共放送で流し続けたのだ。これは、トランプ・安倍の、いわば、日米同盟という名の日米属国関係を世界にさらすオウンゴールであった。それにもかかわらず、野党はこの敵失を見逃した。 一切そのことを追及しようとしなかった。これでは国民は気づかないはずだ。 おりからきょうの新聞で、米国とトルコがビザ発給を再開するというニュースが流されていた。米国とトルコは、昨年トルコで起きたクーデター未遂事件の捜査で、トルコ政府が米総領事館の職員を逮捕した事がきっかけで、ビザ発給をお互いに停止していたのだ。」

以上が天木氏のコメント(一部)である。

補足したいのは、昨年のトルコクーデターの詳細について。昨年8月、クーデター直後に私はトルコの首都アンカラに入った。アンカラの国会議事堂はF15戦闘機によって空爆され、トルコのエルドアン首相が宿泊するホテルは、やはり戦闘機から空爆を受けていた。エルドアンは避暑地のホテルから命からがら逃げ出して暗殺は免れていたが、あと15分脱出が遅れたら、殺されていただろう。このクーデターの首謀者はギュレン師というイスラム指導者で、ギュレン師は米国に亡命しているのだ。ギュレンのクーデターの背後には米国がいると考えられている。細かい状況説明は私の昨年のツイッターを参照して欲しいのだが、米国とトルコは一触即発の状態。しかしトルコは堂々と米国と渡り合っている。私はエルドアンを絶賛するわけではない。むしろクーデター後、エルドアンは反対者を弾圧し、まったく窮屈な国にしているのがエルドアンだ。私は昨年11月になぜかイスタンブールで強制送還され、独裁化するエルドアンには煮え湯を飲まされた経験を持つ。しかし、独裁化するエルドアンでさえも、対等に米国と渡り合おうとしている。いい意味でも悪い意味でもエルドアンは「一本筋が通っている」と言える。アベはどうか?ふにゃふにゃである。本物の右翼なら「横田基地を使うな!」というだろう。ゴルフをしてバンカーで転んでいる(笑)場合ではないのだ。「戦後レジームからの脱却」ならば、対米従属はダメ。でもアベこそが「対米従属の権化」である。この国はねじれている。選挙でもねじれた。世論調査は「安倍政権の継続を望まない」。なのに結果は「自公の圧勝」。よく「こんな国民にこんな首相」と言われる。トランプとゴルフをして、バンカーですってんころりと転がりながら愛想笑いをする首相。ジャイアン(米国)に媚びへつらうスネ夫(アベ)。日本はここまで劣化したのだ。トルコのエルドアンは民主主義を理解しないが「米国に抵抗する」独裁者。アベ首相は民主主義を理解しないで、なおかつ「米国に従属する独裁者」である。最悪だ。

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このページは、nishitaniが2017年11月 9日 22:06に書いたブログ記事です。

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