菅政権と大阪維新、そして吉本興業。その利権の構造を暴く

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「紙の爆弾」2020年11月号に、イソジン吉村&吉本興業が狙う「大阪都構想」とカジノ利権 という原稿を書いた。都構想の是非を問う住民投票まであと3週間、このままだと「興味ない人」「分からない人」が投票に行かないと思われるので、組織票、宗教票を持つ賛成派が勝利してしまう。カギは投票率だ。「よく分からない層」が、この危険な策略に気づくことが大事。大阪市民が自らの権限を大阪府に差し出すという、「自殺行為」を支持するはずがないとおもうからだ。例えば「吉村知事はサラ金大手の武富士の弁護士だった」ことを知らない人が圧倒的だろう。金を持っている側、そのとき力の強い側に、コバンザメのようについてきたのが吉村知事だ。少々長いが、読んでいただき、拡散してもらえれば幸いです。

吉村と尾崎、大崎 紙の爆弾用 ブログ用.jpg

2020年8月26日、大阪の吉村洋文知事が吉本新喜劇にサプライズ出演した。表向きは「持続可能な開発目標」SDGsの啓発目的で、2025大阪万博のロゴ入りTシャツを着ての登場。吉村知事の隣には尾崎裕大阪商工会議所会頭、その隣に吉本興業会長の大崎洋が並ぶ。新聞各社は「劇場にざわめき。笑いに包まれた」と書いているが、後日アップされた動画を見ると、一瞬ざわめいた観客席からの笑い声はほとんど聞こえず、むしろ「なんでお前がここにいる?」「金返せ」と言わんばかりの白けムードが漂っている。ネット上には「こんなん笑えない」「イソジンで落ちた人気を挽回するためか?」などの書き込みも。そう、これは「吉村人気」が高いうちに大阪都構想の是非を問う住民投票をやってしまえ、という維新の焦りと、それを後押しする吉本興業の「お笑いを利用したプロパガンダ」だった。

新喜劇でいえば、昨年4月には安倍前首相が出演している。この時も表向きは「大阪で開催されるG20への協力を訴えるため」とされたが、真の狙いはモリカケ問題で急落した安倍への支持率を何とかして回復させたい、という吉本興業側からのアシストだった。この時も会場からは「えーっ」というどよめき。「ほんまに本物?」という声が上がる中、次第に拍手に変わっていったという。残念ながら客席から「アベ帰れ!」「金返せ!」というヤジは出なかった。それもそのはず舞台の両サイドに強面のSPが立って睨みを利かせていたのだ。威圧された中での「お笑い」。そもそも笑いやユーモア、風刺とは権力者に向けられるべきものであって、権力に迎合するのはもはやお笑いではなく単なる提灯持ちである。この模様はその日のテレビニュースで報道されSNSで拡散し、安倍の好感度が上がった。吉本新喜劇は結果として「安倍政権の広告塔」になった。

ではなぜ吉本がここまで安倍&維新をヨイショするのか?その答はズバリ「利権」だ。

吉本と電通を税金で支援するクールジャパン

JR大阪環状線大阪城公園駅を下車してスロープを下るとそこは大阪城公園の散歩道。訪れたのが休日だったので親子連れが目立つ。公園はいつの間にかテーマパーク化していて、赤や青の周遊列車が通り過ぎていく。散歩道の両サイドには高い樹木が生い茂り、猛暑を和らげてくれる。そんな「都会のオアシス」を500メートルほど進むと、大きな建物が現れる。その白壁には「クールジャパン・パークオオサカ」。

「クール」は英語でかっこいい。ようするに「かっこいい日本」を外国人観光客に紹介する劇場ってこと。この「クールジャパンパークオオサカ」は、読売、朝日、毎日、関テレなど在阪のテレビ局と吉本興業などの子会社。建設資金を融資したのが「クールジャパン機構」で、これが政府と民間の共同出資。原資は NTTや JT(日本たばこ産業)の株を運用して得た利益だ。なので最大株主は麻生太郎財務大臣になる。つまり大阪城公園を管理する雨ガッパ松井の許可を得て、税金の一部を使って公園内に劇場を建てたわけだ。コロナ後、大阪のインバウンドは激減した。外国人は来ない。「クールな日本を」と訴える長ったらしい説明文の看板に「よしもとお笑いライブin森ノ宮」のチラシが貼り付けてある。劇場の中に入る。入り口に巨大なスクリーンがあって劇場内部からの笑い声が響く中、玄関ホールには桜の中の大阪城、夏の花火などの映像が流れている。結構な金をかけて「オモテナシ」をしているのだが、外国人はいない。もし外国人が来ても「よしもとお笑いライブ」は理解できない。全然クールではない。

そう、この税金で建てた劇場を実際に利用しているのは吉本興業なのだ。吉本はかつて京橋に劇場を持っていたが、今は撤退している。普段でも劇場経営は難しい。そこにコロナが襲ってきた。中小ライブハウスや映画館は塗炭の苦しみ、廃業を余儀なくされたところも多数。しかしここは「クールジャパン機構」が税金で建ててあげた劇場、倒産の心配はない。吉本にとってはオイシイ話だ。

実はこの「クールジャパン機構」、これ以外にも吉本興業への出資を繰り返している。例えばYDクリエイション。これは吉本Yと電通Dの共同子会社で、そこに50億円が出資されている。一体何のために?

それは、海外で映像コンテンツを作る人たちへの出資。アニメや映画などのクリエイターを外国で発掘し、その才能を伸ばそうというもの。しかし外国のクリエイターや団体に出資するのであれば、直接「クールジャパン機構」がやればいい。なんで吉本と電通を介するのか?もしその映画がヒットすれば、あるいはその才能を囲い込めれば、吉本と電通にとってはかなりオイシイ。YとDにとっては、公金を使った「負けても損しない投資」ではないか。

さらにビックリなのが教育コンテンツを配信する「ラフ&ピースマザー、パワードバイNTT」。吉本とNTTが沖縄に設立。この新会社に「クールジャパン機構」から100億円が出資されている。何をするのかというと例えばスマホで勉強ができるソフトを作る。セミやトンボにスマホを近づけると、画面に「これはアブラゼミ。夏になるとウルサイよ」などという説明が出てくるらしい。

冒頭、吉村知事が新喜劇に出演しその動画がアップされていると書いたが、配信しているのがラフ&ピース・ニュースマガジン。なんのことはない、税金の補助を受けて設立された吉本の子会社が吉本の宣伝をしていて、その動画に吉村知事が出ているということ。ではこの茶番劇の裏側にあるものは一体何なのであろうか?

オンラインカジノと仮想通貨の深い闇

吉本の大崎洋会長は沖縄・普天間基地跡地利用懇談会のメンバーに選ばれている。なぜ吉本が?

その答えがカジノ利権だ。世界一危険な普天間基地が辺野古に移転されると、その跡地にカジノを含むIR施設を作ろうという目論見があった。中国のオンラインカジノ業者「500ドットコム」はこの利権の匂いを嗅ぎつけ、沖縄にやってきて秋元司(自民を離党、現在東京地検が拘束中)下地幹郎(維新から除名、現在無所属)議員などにワイロを贈ったのだ。沖縄のカジノ計画は、翁長雄志知事(故人)が当選し、その後を玉城デニー知事が引き継いだので頓挫する。沖縄をあきらめた「カジノ亡者たち」は北海道ルスツ村に触手を伸ばした。逮捕中の秋元司容疑者は「俺は300万円しかもらっていない。2千万円もらったヤツもいるのに、何で俺だけが逮捕されるんだ」と「抗議」している。

カジノはもともと大阪が先行していた。雨ガッパ松井とカジノ業者のラスベガスサンズは昵懇の仲で、万博とカジノ会場となる夢洲への地下鉄延伸計画に200億円を捻出してでも、大阪に進出したいと意欲をみせていた。その後突如として横浜が立候補、横浜の林文子市長は「カジノは白紙」と言って当選したのに、見事な手のひら返しだった。首都圏の方が人口が多いし、地下鉄延伸費用200億円の負担もない。ラスベガスサンズは大阪を袖にして横浜へ。その後、コロナでカジノ業界は大赤字になり、結局ラスベガスサンズは横浜からも撤退するのだが、もしコロナがなければカジノが横浜にやってきていただろう。その横浜は菅新首相の地元だ。秋元の言う「2千万もらったヤツ」って誰だろう?

コロナはカジノ業者の生態を変えてしまった。ルーレットやバカラなどの賭場は「夜の街」で3密だ。感染拡大が収束しない仲で頭角を現しているのがオンラインカジノ。中国の「500ドットコム」はもともとサッカーくじをネットで販売していた会社であるが、目指していたのがオンラインカジノである。そして今回証人買収容疑で再逮捕された秋元の共犯者が淡路明人容疑者。淡路はクローバーコインという仮想通貨をマルチ商法で販売して、刑事告発されている。ちなみにこの淡路はジャパンライフの山口と同様、アッキー絡みで桜を見る会に出席している。オンラインカジノは仮想通貨で取引される。IR担当副大臣でカジノ解禁法を強行採決した秋元。その秋元に仮想通貨詐欺を繰り返していた人物が近づき、そしてオンラインカジノ業者がワイロを渡す。カジノに群がる人物から、得体のしれない「闇の世界」が見えてくる。

吉本芸人が作り上げる虚構の「吉村人気」

吉本と維新の利権話に戻る。大崎会長がなぜ沖縄の基地跡地利用のメンバーなのか?これはカジノ、つまりIR利権に吉本が絡んでいるのではないか?カジノという賭場ができたら、その隣には豪華なホテルや映画館、国際会議場などの他に劇場が建設される。もし沖縄や大阪にIRができたら、その劇場の運営権を吉本が握ろうという計画だったのではないか?吉本だけではない、万博やカジノ、都構想の住民投票には巨額のCM利権が絡んでくる。その昔、サラ金やパチンコ店、タバコや酒のCMは規制されていたがこの種の規制は解禁され、バンバン流れるようになっている。コロナ後のテレビ業界はカジノ業者のCM、創価学会のCM、原発再稼働のCMなどに依存するようになるだろう。維新が強引に進める都構想の住民投票、これにも大量のCM広告費が費消される。少なくない吉本の芸人たちが、会社の意向を忖度して「吉村知事、カッコええわ」「反対ばっかり言わんと都構想、一回やってみたらええねん」。ワイドショーでこんなことを何度も発言するのだ。いったん大阪市が解体されると、もう元には戻らない。そんな事実を隠したまま、見せかけの「吉村人気」と、全然笑えない「吉本芸人の無責任そんたく発言」がテレビに溢れていく。

イソジン会見、ワクチン開発でも利権の構造

最後にあの「イソジン会見」について。もともとあの記者会見は2部構成だった。朝日新聞によると7月31日の会合で「イソジンの研究結果」が示され、「これ、ええやないか」と雨ガッパ松井が飛びつく。もともと予定されていた8月4日の吉村・松井の共同会見でセンセーショナルに発表しようという話になった、という。第1部はミナミの飲食店に対して8月6日から20日まで営業自粛を要請する。ここに協力金を支給するという内容。記者はここまでは知っていた。その後に「一部にしか伝えていない」2部が始まる。

イソジンを机に並べて「ウソみたいな本当の話」「ポピドンヨードのうがい薬を使うとコロナの陽性者が減っていく」「1日4回、8月20日まで集中的にうがいを励行してもらいたい」。しかし実験したのはわずか41人、論文もなく提示したのはA4ペラ一枚の紙に書いたデータだけ。このデータを提供したのが、大阪府立病院機構「大阪はびきの医療センター」の松山晃文次世代創薬創生センター長。実はこの松山センター長、大阪はびきの医療センターにはその前月7月に就任したばかり。この時まで藤田医科大学医学部に教授として在籍しており、大学に無断で行った研究成果の発表で、兼業を禁止している大学の職務規定に違反している、と言われている。つまり不正確で不法の疑いのある「研究成果」に飛びついて、緊急会見をした結果、街からイソジンがなくなってしまったのだ。その後日本医師会の会長が「エビデンス(根拠)が不足している」と批判。それまで絶頂だった吉村人気が急速にしぼんで行く。

慌てた吉村知事は翌日5日に言い逃れ会見をする。「一部誤解があるところが見受けられる」「1日に何回もうがいするのが辛い人は、寝る前に1回でいい。回数にはこだわらない」。前日に「4回しろ」と言った直後に平気で「回数にはこだわらない」と言い切れる感覚は師匠の橋下徹ゆずりである。吉村は謝罪せずに責任をメディアに転嫁する。「予防効果があるとは一言も言っていない。メディアのみなさんも、予防効果があると発信してはいけないんじゃないですか?」。自分で記者会見しを設定し、発表したから大騒動になった。それを記者の責任にすり替えたのだ。

もう一つ大きな問題がある。8月4日当日、読売テレビの「ミヤネ屋」に出ていたテリー伊藤が、「1時間少し前に知った。インサイダー取引をやろうと思えばやれた」と証言。少なくとも1時間前には「ミヤネ屋」の関係者は知っていたのではないか。テレビのテロップがタイムリーにポンポン出てくる。これは事前に知ってないと無理。この後、あちこちから批判されたのであろう、翌日テリー伊藤は「会見があることは知っていたが詳細は知らなかった」と発言を修正。しかし実際に株価は急上昇したのだ。イソジンはもともと明治が作っていて、今は塩野義製薬が販売している製品。2001年のピーク時には100億円を超える売り上げがあったが同じような商品が出てきて競合し、今の販売額は半分くらいまで落ち込んでいる。塩野義製薬にとっては渡りに船。塩野義は関西の企業で、2025大阪万博の巨大スポンサーの一つ。冒頭、新喜劇に出た吉村の隣に大阪商工会議所の尾崎会頭がいるが、その副会頭は塩野義製薬だ。実は2020ドバイ万博はコロナで1年延期が決定している。東京オリンピックも中止になる可能性が高い。そんな中で「何としても大阪万博を開催し、そのスポンサーに報いたい」。雨ガッパ松井とイソジン吉村にそんな前のめりな姿勢があり「松山レポート」に飛びついた、というのが今回の大騒動の本質である。

吉村の「前のめり発言」は今年4月にもあった。コロナのワクチンを「オール大阪」で早ければ7月から治験を開始、9月には実用化を目指す、と発表。ワクチンの実用化は難しく、最低でも2〜3年はかかるといわれていて、例えば数年前に流行したサーズやマーズのワクチンは完成しないままである。吉村はこの時「年内には10〜20万単位で投与が可能」と大見得を切った。会見で「その根拠は?」と尋ねる記者はほんの一握り。「さすが吉村さん」という報道になった。ここで吉村が言う問題のワクチンは、大阪大学の森下竜一教授が創設したアンジェスというベンチャーバイオ企業が開発の中心。実はこのアンジェス、02年に上場して以来、18年間ずっと赤字で累積赤字は500億円超。なぜこんな会社が継続できているかというと、その大株主が塩野義製薬なのだ。この森下という教授、アイドルグループNMB48元メンバー木下春奈の相手男性と交際があるらしい。この男性は詐欺で逮捕され、のちにシンガポールに逃げて旅券を取り上げられたいわくつきの人物。この人物が実質的に取り仕切る「ポイントマーケット株式会社」の社長と対談し、「私も万博具体化検討委員会の委員として万博を盛り上げて行く立場」と語っている。塩野義製薬をはじめ万博推進の企業から森下教授に多額のカネが流れ込むシステムになっているようで、教授は麻生十番に会員制のワインバーを所有しているとされる。つまりワクチン研究者というよりも「危ない実業家」のような存在。松下センター長といい、この森下教授といい、イソジン吉村&雨ガッパ松井と研究者との関係にも「利権つながり」のニオイがする。そもそも吉村はサラ金武富士の弁護士であった。その時に金のある者、力の強い者にコバンザメのようについていく。そんな「本当の姿」がもっと暴露されていい。このままでは「虚構の吉村人気」によって世論が都構想賛成に誘導され、大阪が破壊され、破産してしまう。有権者よ、目を覚ませ!

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